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[158] 橋本君と小坂さん Name:あるみぱ 2017/02/16(木) 23:02 vjhQvcTaTk [ 返信 ]
私の知っている橋本君は色白だ。
それでいてどこか欠けている。
そんな橋本君のことが、好きだ。

好きになったきっかけは教えられないが、
本当にしょうもないことで好きになったと思う。
でも、この想いだけは、しょうもなくない。
本気である。
誰にも取られたくない。

橋本君は、誰にでも優しい。
それでいて面白い。だから基本誰にも話しかけないけど、
いつも人が寄ってくるから、本当に1人でいるときは少ない。
そんなところも好きだけど、時々周りにいる奴らが邪魔に思えてくる。
でも、私には行動力があるし、これからも多分大丈夫だろう。
橋本君の所にはいつも駆け寄って、お昼に誘うことができる。
それも堂々と。
「橋本くーーーーーんッ!」
「え!?…ん?なーに?」
橋本君が振り返った。
「あのさッ、お昼、一緒に食べない?嫌なら別にいいけど…」
「あ、いや…別に嫌じゃないんだけどさ、2人きり…なんだよね?」
「じゃあ、誰か誘うから!!ちょっとそこで待っててー」
私はそうして、友達の神野(かの)を誘った。
「本当にうちが小坂と橋本のお邪魔しちゃって、いいの?」
「いいの!だって橋本君は私と2人きりじゃ心細いんだもんねー?」
「心細くはない。」
「だとしたら駄目なの?橋本君が私とカップルに見えるのは。」
「えー、それはちょっとなー…。」
「何?」
「…友達でいたいし。」
小坂さんはかなり精神にダメージをくらった。
小坂さん自身は橋本君をかなり意識しているつもりなのに、
橋本君からは毎日のようにこの返答しか返って来ないからである。
「もー、それは何度も聞いたから名前呼んでよーっ!何でいつも名前呼んでくれないの?」
「恥ずかしいというか…。」
「ふーん…。」

小坂さんはかなり悩んでいる。
橋本君とイチャイチャして、「あーん」とかやってみようかなーとか。
「神野ぉ、橋本君と恋人みたいなことをしていいのかなー?」
「何を今更…、既に2人は付き合ってるって思われてるのに。」
それでいい。
橋本君にその気は無くても、形だけでも繋がっていたい。
小坂さんは橋本君を心から愛しているから、
心がちょっと歪んでしまう。
ちょっと。いや、かなり。利己的な考えに偏ってしまうのだ。
「…それなら良かった。」


[159] RE:橋本君と小坂さん Name:あるみぱ 2017/02/16(木) 23:09 vjhQvcTaTk
とある春の正午。
「橋本くーーーーーーーーーーーん!!!!!!!」
小さな教室に、大きな声が響き渡る。
正直な所、このクラスの人はそれを迷惑がっているのだが。
「お昼、今日は大丈夫?空いてるー?」
見渡す限り、橋本君がいない。
すると、1人の男子が小坂さんに声をかけた。
「小坂さん、橋本は今日は別の人と食べるらしいよ。」
でも、小坂さんはそれに応えなかった。
そしてそっと消え去った。
小坂さんは、橋本君以外の男子には全く興味がないのである。
「また無視された…、なんなんだよアイツ。」


[160] RE:橋本君と小坂さん Name:あるみぱ 2017/02/17(金) 20:38 vjhQvcTaTk
そんなにツンとしている彼女に話しかけてくれるこの男子は相当優しいのではないだろうか。
それか、そんな彼女のことが好きなのか…。
「あっ」
小坂さんは歩いている途中で、空き教室でお昼を食べている橋本君を見つけた。
「橋本くーんッ?」
割と小声で呼んだものの、橋本君は身体をビクつかせた。
「小坂さん?」
「何だ、そこにいるじゃんか。」
彼女は嘘を付かれたことに対する怒りと、
嘘で良かった、という安心感の葛藤でとても正気ではいられなかった。
「友達と食べてないくせに。私そんなにウザいかなぁ?」
あああああああああああああああああああああ。
もーどーにでもなれえーーーーーーーーーッッッ!!!!!
言ってしまった、どうしよう、争うのは嫌いなのに。
橋本君とはイチャイチャしてたいだけなのに。
くそう。

[161] RE:橋本君と小坂さん Name:あるみぱ 2017/02/17(金) 20:54 vjhQvcTaTk
橋本君、私の橋本君。
「…たまにはいいじゃん。悪い?」
返事がそっけないから、余計にイラっとくる。
「悪いとは言ってないし、言ってくれれば1人にだってさせるよ。」
「ごめん。」
橋本君は心が折れたように見えた。
何だか可哀想に思えてきたので、今日は橋本君を1人にさせて、
学食の大きな柱に貼り付き、橋本君を遠くから眺めた。
「…あー今日も禿げてる。でもそこも愛おしい。可愛い…。」
橋本君は昔のアルバムに載ってる写真と今を比べると、確かに髪の毛が薄くなった気がしなくもない。
というより、髪の毛自体短く切るようになった。
「今うう、う、後ろからギューって抱きついたら、どんな反応するんだろうなぁ?」
今の小坂さんは、もはやストーカー以外の何者でもない。
周りにジロジロと見られているが、そんなの気にしない。

[162] RE:橋本君と小坂さん Name:あるみぱ 2017/02/19(日) 13:50 vjhQvcTaTk
小坂さんはまだ、橋本君のことが全く掴めない。
出合ったばかりで、好きになったのもつい最近だからか…。
ちょっと前までは他の男子とも普通に接していたが、
今では橋本君一筋だ。
「他の男子はいなくなっても構わない」という心情になっている。
今日は、緊張しつつも登校中に橋本君の肩を優しく叩いた。
「橋本君ッ、昨日はごめんネっっっ!!!!!!!」
小坂さんは昨日のことを謝った。
ほんの些細なことでも、橋本君の中で悪い印象でいたくない。
できるだけ、好印象でありたい。
「あっ、いや、こっちこそごめんね。」
橋本君はいつも通り、目線を逸らして応えた。
小坂さんはそこが可愛いと思い、若干ニヤけた。
「それと、おはよう!」
「おはよー。」
「『狂信』のエイルが神過ぎて死ぬかもぉ…。」
「『闇の炎に抱かれて散るが良い…!』
「そう!それそれ!!超カッコイイよね!!!」
「マジ神ってる!あ、シュウちゃんおはよー。」
シュウちゃんは、橋本君の友達である。
小学校が同じだっただけあって、橋本君とはかなり親密に話している。
「はよーっす!」
「…」
空気が悪い。こいつ、私と橋本君の邪魔ばかりしやがって…。
「じゃあ、また休み時間ね!」
「…じゃあねー。」


[163] RE:橋本君と小坂さん Name:あるみぱ 2017/02/19(日) 13:53 vjhQvcTaTk
「あーあ。橋本君とイチャラブを築いていきたいだけなんだけどー、なー…。」
どうしてこうなった?
何処で道を間違えた?
そもそも生まれていく所が違っていた?
橋本君との出会い?
存在???????????
橋本君に恋なんか、しなきゃ良かったかも。


[164] RE:橋本君と小坂さん Name:あるみぱ 2017/02/19(日) 14:06 vjhQvcTaTk
登場人物紹介

・小坂さん…天災で、好きな人に災いをもたらす疫病神。だけど一生懸命。
      天然なところが素でないときは、計算染みててとても面倒臭い人。
      橋本君に一途。背的には少し大きい。

・橋本君…天災の小坂さんに付きまとわれている、とても可哀想な人。
     勉強も運動もそこそこできる優等生だが、あまりそれを知られていない。
     天然腹黒だと神野からは言われている。が、あまりよくわからない性格。
     作中に出るそのものの容姿。

・神野…「こうの」と読まれがちだが、実は「かの」と読む。
    小坂とは違い、面倒臭くない人。
    可愛いくて性格も良いことから、素敵な彼氏がいる。



  



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